福岡エルフの木〜被災地の妊産婦さんと子供達に野菜を届けるプロジェクト

《被災地の方々に九州産の無農薬野菜と「伴走する心」を届けます。また被災地以外の方々に食物と命の問題への意識喚起を行っていきます》ボランティア団体「福岡エルフの木」は、九州産無農薬野菜を福島に届けるプロジェクトを行ってます。妊婦や授乳中の女性、子供達、仮設住宅の方々に少しでも笑顔になっていただければ幸いです。 →*2016年4月に熊本地震、2017年7月に九州北部豪雨災害が起こりました。福島の支援先の方々の要望もあり、熊本震災や九州北部豪雨災害復興支援にも注力させていただきます。ご理解のほどお願い申し上げます。

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 知足です。3/5,6開催予定の復興支援「東屋セルフビルドと植栽ワークショップ」のチラシです。災害被災木を再活用し、復興ガーデンに東屋(あずまや)を建て、草花を植栽するワークショップです。ぜひご参加ください。本年度の活動報告を以下に添付します。
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 豪雨被災地の土砂の前で茫然としたあの日から、「いつかここが命を思う美しい場として再生する」と、心に描いてきました。 アートは、自然からの呼びかけから生まれることが多く、その究極の形は「ガーデン」ではないかと思います。日々変化する自然界と人間の心が調和する場を共創し、自然と人間、人間同士のつながりを紡ぎ続けるからです。   
 2019年度は、その「復興ガーデン」が現実化した1年でした。朝倉市黒川地区住民は、災害後、100世帯から20世帯に激減しています。私は、離村者の一時的な帰村経験を担保し、また地域外からの「関係人口」を増やす場づくりの必要性を感じていました。強制的ではなく、そこにある美しさ、喜ばしさに浸るために立ち寄りたくなる場。地域外からの意識継続のために、関心をつなぎとめる何らかの仕組み。それらを実現するあの日のビジョンが、「アートとしての庭の共創」だったのです。

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 災害時、共星の里(旧黒川小学校)には大量の土砂や岩石が流れ込んだため、多くの樹木が弱り、枯死しています。災害岩石を活かし、樹木を再生(土壌改良して植樹)することを目指すとき、学ぶべきものは「禅」の庭でした。禅僧の作庭家・枡野俊明先生を招き、共星の里で造園案を練ったのは昨年度のことです。  

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 2019年度はまず、複数の企画案について地域住民の方々に意見をきくところから始まりました。アンケートには、養蜂を始めたいという夢や、植樹したい花木などが記されていました。それらをもとに、九州大学学生と植生計画と庭案を作成しました。
 9月から本格的に庭づくりに取り組みました。被災した住宅廃材を消炭に変え、土壌改良と鎮魂につなげました。空気や水の循環を改善するための側溝づくり、剪定。また、災害流木の木材チップによって土を養生し、岩石をレイアウトしました。最後に、参加者それぞれが未来を思いながら植樹しました。身体を通したこれらの活動は、参加者の意識に「被災地への想像力を喚起する何か」を刻みました。そこに植えた自分の木から、被災地を感じるような感覚です。3月には、災害木による東屋を制作し、花の植栽を行います(予定、上記ちらし)。

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 この庭づくりと並行しておこなったのは、復興支援団体紹介小冊子「かたり」の制作です。社会人と学生によって取材を行い、朝倉市、東峰村、添田町で創造的な活動を行う21団体の記事をまとめました。地域内外の相互理解と意識継続、「支え合いの輪」が広がることを願うものです。実際に、この冊子を手にしたことが契機となり、福岡青年会議所(JC)主催の復興シンポジウムが開催されています。

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 また、復興ガーデンを舞台にした、学生達によるアート活動も生まれています。庭の岩石や樹にプロジェクションマッピングし、パフォーマンスを行うものです。年末の寒い夜の公演にもかかわらず、被災地の方々が集まってくださいました。庭に様々な光が満ち、アートによってひとつになった心が、解放されたひと時でした。


 
 庭は、命ある自然物が成長し循環しながら、日々変化を刻むアートです。今後、この庭から感じたことを、連歌や音楽、パフォーマンス等で表現しあう「喫茶養生会」を開けたらと考えています。  



(毎日新聞記事2020年2月20日)
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 知足です。

 2019年12月28日(土)に共星の里 黒川INN美術館で行われた学生の九州北部豪雨復興支援アートパフォーマンス(メディアート)「共生(ともいき)」の報告です。29日の予定だったのですが、天候の不安があり(電子機器を多く使うため)前日に急遽変更しました。(学生イベントのチラシと案内→http://elfinfukuoka.blog.jp/archives/81814235.html)
 九州大学 芸術情報設計学科の3年生口羽君、山中さん、逆瀬川君、国弘君(サポートとして嘉松君と笹山君)が力を合わせました。これだけの人数で、本当によくがんばったと思います。
 内容は災害で流れ着いた岩石、生き延びたイチョウの木に、プロジェクタ5台と球体の光を制御しながら照射し(プロジェクションマッピング)、パフォーマンスを行うというものです。音楽も学生が作曲・演奏しています。被災地の自然や人々の痛みが癒され、新しい命として再生する物語を、光と演者によって表現しました。
 黒川地区住民の方々は、災害後100世帯から20世帯に激減しているそうです。年末であわただしい中、告知が5日前、しかも前日に変更、という状況で、はたして地元の方々が来てくださるだろうかと不安でした。
 しかしそのような心配は、杞憂にすぎませんでした。寒い中、明かりもなく、前日の雨でぬかるんだ道を、約20人の方々が集まってきてくださったのです。高齢の方々も多くいらっしゃいました。集まって下さっただけでも、感動で胸がいっぱいになりました。
 公演後、被災地のみなさんが、学生たちに「よかったよー」「とてもきれいだったよ。夢にでてくるくらい」「さむかったやろう」「がんばったねー」と、真心のこもったお声をかけてくださっていました。学生たちは、みなさんの優しさに感動し、また無事にやりとげたことの安心感もあり、涙がこぼれていました。
 現地調査と試作、打ち合わせとリハーサルを繰り返し、機材を準備し、彼らなりに最善をつくしていました。被災地のみなさんに喜んでいただきたい一心で、寝る間を惜しんで制作にとりくんだ時間が報われた瞬間でした。学生たちの純粋な気持ちに応えてくださった、被災地のみなさんの優しさが心に沁みました


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共星の里 黒川INN美術館です。
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前日の雨で地面がぬかるむ中、プロジェクター等の機材を設置し、配線接合部を保護します。
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水たまりに砂をかぶせ、演者が移動しやすいように整えます。
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準備をしていると、黒川在住の鳥巣さんが差し入れを持ってきてくださいました。
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寒い中、開始10分前には地域の方々が集まってくださり、感動しました。
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公演開始です。まず、岩石と樹にフラッシュの光がまわりながら照射されました。
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巫女が登場し、岩の光を集めます。
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灯された光が、新しい命として木や大地にかえっていきます。イチョウの彼方に三日月と明星が美しく光っていました。自然が偉大な舞台装置となり、彼らを支援しているようでした。
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集まってくださった方々と記念撮影です。
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九州大学芸術情報設計学科のプロジェクトチーム(知足班)
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片付けをしていると、寒くて荷物が凍っていました。黒川地区の林さんご夫妻がぜんざいと果物・野菜を差し入れてくださいました。
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 片付け後、共星の里の柳さん、尾藤さんが、あたたかいだご汁と豆おにぎりをふるまってくださいました。冷えた身体に沁みとおり、とても元気になりました。本当にありがとうございました。

 SALの村谷さん、白水さん、田中さん、写真撮影や片付けなど、サポート下さりありがとうございました。
 良いお年をお迎えください。



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【学生からの案内文】


九州大学芸術工学部芸術情報設計学科3年の口羽と申します。

今回私たちは共星の里にてデジタルアートを活用した作品を作りたいと考えています。

きっかけは、今年の7月から朝倉市黒川の共星の里のための復興ガーデンプロジェクトに関わったことです。

岩がなだれ込み土壌も荒れていた場所が、多くの人の協力で素敵な庭へ生まれ変わりました。

そのような庭を、デジタルアートを用いて新たな庭の表情を見せたいと感じたと同時に、被災した方々の心を癒すことや、災害後の被災地のネガティブなイメージの緩和へつなげていきたいと思いました。

現在は作品テーマを「共生(ともいき)」とし準備に取り組んでいます。

共生とは、人間も自然の中の一員であり同等な立場であるという禅に由来する考え方です。

復興の庭の植栽提案をした際にもこの考え方を基にメンバーと話し合い植栽案を考えました。

その考え方を今回も取り入れつつ、自然と人間の関わり合いを表現するような作品を作りたいと考えています。


【共生(ともいき)】九州大学学生による復興支援アートパフォーマンス

2019年 12月 28日(土)  18:30~ 

(雨天の予報のため前日に変更)


共星の里 黒川INN美術館

(福岡県朝倉市黒川1546-1)

*5分程度の作品になります
















メリークリスマス。

知足です。

1229日(日)←前日の12月28日(土)18:30-に変更​(雨の予報のため)に、共星の里 黒川INN美術館において、九州大学 芸術情報設計学科の3年生4人(口羽君、山中さん、逆瀬川君、国弘君)が、九州北部豪雨災害・復興支援としてアートパフォーマンス「共生(ともいき)」を行います。

学生の自主活動を中心としたPBL(プロジェク ト ベースド ラーニング)教育の一環です。

学部生の手出しの実験的活動なので大規模なものではありませんが、

地域の方にみていただければと、真摯にがんばっています。

チラシと企画の内容を添付します。

 

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九州大学芸術工学部芸術情報設計学科3年の口羽と申します。

今回私たちは共星の里にてデジタルアートを活用した作品を作りたいと考えています。

きっかけは、今年の7月から朝倉市黒川の共星の里のための復興ガーデンプロジェクトに関わったことです。

岩がなだれ込み土壌も荒れていた場所が、多くの人の協力で素敵な庭へ生まれ変わりました。

そのような庭を、デジタルアートを用いて新たな庭の表情を見せたいと感じたと同時に、被災した方々の心を癒すことや、災害後の被災地のネガティブなイメージの緩和へつなげていきたいと思いました。

現在は作品テーマを「共生(ともいき)」とし準備に取り組んでいます。

共生とは、人間も自然の中の一員であり同等な立場であるという禅に由来する考え方です。

復興の庭の植栽提案をした際にもこの考え方を基にメンバーと話し合い植栽案を考えました。

その考え方を今回も取り入れつつ、自然と人間の関わり合いを表現するような作品を作りたいと考えています。


【共生(ともいき)】九州大学学生による復興支援アートパフォーマンス

2019年 12月 28日(土)  18:30~ 

(雨天の予報のため前日に変更)


共星の里 黒川INN美術館

(福岡県朝倉市黒川1546-1)

*5分程度の作品になります


学生活動、共星の里チラシ











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知足です。12月3日、福岡青年会議所(→HP) が主催する「朝倉のあの日と今 講演会/ 防災体験型シミュレーション」に登壇、参加しました(上記チラシ)。青年会議所(Junior Chamber :JC)とは、全国701の地域における約4万人の青年経済人(40才以下)によって組織された団体です。様々な企業の中で活躍している若手が、垣根を越えて、横断的な奉仕活動を企画実行しています。今回は前田龍太氏(朝倉市役所)、里川径一氏(あさくら観光協会)、望月文氏(杷木ベース)が、豪雨災害当事者としておはなしをしてくださいました。地域外からどう関わるかという部分を私がお話させていただきました。
 今回幹事をされた福岡青年会議所のメンバー(小林さんをはじめとするWAY和同期会)は、驚くほどの情熱と誠意をもって企画・実行されていました。

 まず、ご縁はメンバーの草野さんが朝倉市役所を訪れた際、SAL発行の「かたり」→HPを目にされたことでした。私共が願っていたことですが、まさに冊子に端を発した新たな創造活動を始めてくださったのです。本当に嬉しかったです。

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 手作りの朝倉の災害倒木の桜材コースター、被災地調査をまとめたポスター、朝倉産の農産物(林俊則さんご夫妻の農園)による味噌汁とおにぎり、防災ワークショップ(安否確認、ロープワーク、救助シミュレーション)。どれも丁寧に準備されており、参加していて楽しく、とても有意義でした。集まっている方々の前向きなエネルギーやあたたかな真心に始終感動しておりました。
 本当に素晴らしい取り組みでした。皆さま、大変お疲れ様でした。

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福島県の支援先であるたんぽぽサロンの永野美代子さんより、お野菜の御礼をいただきました。永野さんからのお言葉は、私や関係者の心に明るさと勇気を与えてくれるものです。私たちがエンパワーメントしていただいている、と言っても過言ではありません。青年会議所のフォーラムでも、「福岡エルフの木」の活動を紹介したところでした。

知足さま

こんばんは。ご無沙汰しております。
いつもお野菜をありがとうございます。
今月も新鮮な有機野菜に感激しております。
生産者のお一人ずつのおなまえを目にするたびに、遠く離れていても 繋がっているこのご縁をうれしく思っています
今回は届いたのが金曜日だったので、利用者の乳幼児を子育て中のママに加えて、たんぽぽサロンのスタッフにも配布させていただきました。
たんぽぽサロンのスタッフの半数が震災当時、たんぽぽサロンの利用者でした。
みんなで野菜を使った献立を考えて調理し
ランチパーティーに参加していたかわいい子どもたちは、8年を経過して現在、中学生や小学生の高学年になっています。

親御さんたちが、「負けるもんか」と、明るく前向きにこどもに向き合う時間を経て、みんな素直にのびのびと育ってきています。
育ち盛りのこどもたちが、親の一生懸命調理した食事を「食べる」ことで、幸せを感じ心身ともに、さらに成長することを願っています。
すみません。今回は画像なしですが、親子の笑顔を私はうれしく見守っています。

ご支援いただいた皆様、ありがとうございました。宅急便が届くと 遊びに来ているこどもたちと一緒に 箱を開きます。
その時のこどもたちの目が輝いていて、とてもかわいらしいです。

       たんぽぽサロン 永野美代子










【福島県いわき市 NPO法人 Commune with助産師、草野祐香利様】

 知足です。2011年5月から野菜送付支援をさせていただいている「コミューンwith 助産師」代表の草野祐香利さんより、見事な梨をいただきました。直径が15cm近くもあるものもあり、その大きさにびっくりしました。ご親戚の方が作られているそうです。みずみずしくてとても美味しかったです。久しぶりにお電話でお話しできて嬉しかったです。本当にありがとうございました。


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【福島県白河市 NPO法人 たんぽぽサロン、永野美代子様

 いつもあたたかなお便りを送ってくださる「たんぽぽサロン」の永野美代子さん。永野さんや草野さんには、愛と優しさ、そして何かを守る強さを感じます。福島の状況についての永野さんのお言葉は胸にささり、深く考えさせられます。お子様やお母様の笑顔、みているこちらも微笑んでしまうほど素敵です。永野さんからのお便りを転載します。

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知足さま 
 福島県白河市たんぽぽサロンの永野です。
 ご連絡が大変遅くなり申し訳ありません。  8月9月と熊本からお野菜が届いています。  8月はお盆中でたんぽぽサロンも初めての長期お休みにしたため お野菜を受け取るのに手間取りましたが 配達の方のおかげで、私の自宅に数日後に転送ししていただけましたので 私から、たんぽぽの利用者さんで小さなお子さんがいる方を中心に 配布させていただきました。皆さん、とても喜んでいただきました。そして、台風のことなどで九州も大変な中、申し訳ないやらありがたいやら。 「こどもたちがおいしく食べてもらえるならそれが一番」とお母さんたちには お伝えしました
  そして…今回の千葉の被害の大きさに心が痛み、言葉を失います。 9月の野菜が届いてすぐの各地での台風被害だったので 少しでも復旧してからこのメールを書きたいと思っていましたが 今だ断水も続いている場所も多く、現実は厳しいことをテレビの報道で知り、 被害にあわれた方々の涙を見るたびに哀しい気持ちになります。 自然の恐ろしさ、そして、大切さを また突きつけられている想いです。
    日本中、大変なことになっています。 台風が来るたび、九州も心配になります。 全国各地の自然災害の様子を見るたび 微力な私たちに何ができるのか途方に暮れてしまいます。
 福島の私たちは、口を閉ざしてしまいそうです。 なかったことにならない福島の問題に対して、 言ってはならない気持ちになります。 実際ママたちは、その部分にふたをしているように見えます。 「いろんなことに負けないで元気で頑張る」の一言なのかもしれません。  私に今できるのは、目の前の赤ちゃんたちが健やかに育つように この子たちの未来に希望が持てるように 丁寧な活動を続けることと信じ、頑張りたいです。
 外で遊ぶ機会を意識的に作ったり、親子が笑いあえる場をこれからも 大切にしていきたいです。  お野菜は、毎回、こどもたちが好きなものを選んだり ママたちが 新鮮な野菜、今夜食べようと選んだり たんぽぽサロンのお昼の時にみんなに食べたりしています。  ありがとうございました。 できることなら 今もなお、不安が続く皆様に届けたい気持ちです。  画像を二枚送りますね。  生産者の皆さま、いつも本当にありがとうございます。 添えられたペーパーもみんなでいつも楽しく読ませていただいています。                        
 写真を送ります。かわいいです。お母さん達から「ありがとうございます。いつもおいしく食べています。たくさんの方々が遠くから応援してくれていることが伝わってきて嬉しいです。」とメッセージです。         
たんぽぽサロン 永野美代子














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知足です。
【復興ガーデンと台風】
 台風15号、17号で被災された地域の皆様、心よりお見舞い申し上げます。年々自然災害が苛烈になっていくことを感じています。
 九州北部豪雨災害(2017年)の復興支援として、9/11-12に朝倉市黒川において復興ガーデンをプロジェクトを行いました(→報告ページ)。この度の台風の強風が福岡で吹くたびに、「黒川の庭の苗木たちは大丈夫だろうか」と気がかりでした。台風の後、共星の里の柳さんが確認してくださったところ、1本も倒れていなかったとのこと。祈りが通じたような気持ちでした

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 ワークショップ参加者の木下さんは
「昨日、朝倉一帯に避難準備警報が発令されているのをテレビでみて、朝倉のあの一帯は大丈夫だろうか。苗木は大丈夫だろうか、と心底心配していました。共星の里のあの場にいるときはわからなかったのですが、帰宅してしばらくしてから、ふと考えると、いつの間にか苗木への愛おしさで気持ちがいっぱいになり、その時点から、あの時植えたヤマボウシと共に、私がいつもあるようになりました。(苗木が)無事であること心から嬉しく思っています」
というお便りをくださいました。ありがとうございます。その感覚を、私も感じております。「結縁」といいますか、何かあたたかい絆が場と木と私を繋いでくれているような気がします。
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【復興支援団体紹介小冊子“かたり”】
 5月より、学生と社会人で結成した編集部で取材と執筆を重ねてきた「復興支援団体紹介小冊子“かたり”」がついに発行になりました!本当にめまぐるしい数ヶ月でしたが、無事に公開できるようになり、安堵しています。今、冊子印刷中ですが、PDFは以下に公開しています。

 予算の関係で、1000部しか印刷できませんでした。あさくら観光協会や道の駅、各行政機関で無料配布させていただく予定です。この活動は「関わり続ける人の輪づくり」「支援団体同士の連携」「意識喚起、継続」などを目標としています。編集部の皆様、本当にお疲れ様でした。とても嬉しいです。最初のページの文章と、各紙面の画像を紹介します。

九州北部豪雨災害(2017年)から2年。被災地ではいま、復旧活動に加え、「生活再建」や「まちづくり」が重要になっています。そこで、この小冊子は特に「創造」に関わる活動を中心に紹介しています。
 彼らは大規模災害を前にして、何を考え、どう行動したのか。災害からの2年間、刻々と変化する状況に対応しながら、問題をすこしでも軽減するために創意工夫を重ね、実行する支援者たち。豪雨災害がすべての地域にとっての可能性になったいま、彼らの思考や行動は、災害を乗り越えるためのヒントであり、教訓であり、「未来への提言」なのです。

 この小冊子は、九州大学ソーシャルアートラボ・復興支援部を中心に、九州大学の学生、一般社会人の有志によって結成された「復興支援小冊子編集部」によって作成されています。現場を訪れ、聞き取り調査を行い、それぞれ心を込めて紙面をつくっています。
 この冊子を手にとった地域外の方々には、現在の被災地のニーズを知り、「支援したい気持ちを行動に結びつける」きっかけにしてほしいです。また、被災地の方々には、相互理解と連携のネットワークづくりに役立てていただければ幸いです。さらに、可能性としての被災地であるすべての地域における「防災意識の継続と深化」を期待します。
 小冊子タイトルの“かたり”とは、「語る」と「かたる(参加するという方言)」の意味を重ねています。この小冊子を通じて、被災地の福岡県朝倉市、東峰村(朝倉郡)、添田町(田川郡)と、地域外の方々の意識がつながり、支え合いの輪が広がることを願います。
九州大学 芸術工学研究院 知足(ともたり)美加子


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*8/21日本経済新聞
20190821日経(夕)九州北部豪雨広がれ支援の輪(知足先生)


*10/1朝日新聞
2019.10.1朝日新聞朝刊


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撮影:長野聡史
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撮影:藤木秀一
知足です。

 2019年9月11〜12日まで、朝倉市黒川の共星の里にて「黒川復興ガーデンとバイオアート ー英彦山修験道と禅に習うー」を行いました。
 今回のワークショップのテーマは、「鎮魂と命の再生」「関わり続ける人の輪づくり」でした。2017年7月5日の豪雨災害から2年。仮設住宅の閉鎖に伴い、被災者の住居、生活再建および復興のためのまちづくりが、被災地にとって大きな課題です。
 朝倉市黒川地区は、100世帯いた住民が、災害後は20世帯に激減しています。このような状況の中、地域外から被災地に関わりエンパワーメントする「関係人口」を増やしていく必要があるのです。
 共星の里は、20年前より、廃校になった旧黒川小学校を美術館として再活用し、アートを通じて地域活性化に尽力してきたところです。自然の中でアートの感性を育む貴重な体験を与えてくれます。また縄文時代からの遺物、英彦山修験の座主院がおかれるなど、古くから歴史文化が息づく場でもあります。しかしながら、九州北部豪雨災害時は、24時間降水量が829mmを記録し、大量の岩や流木が流れ込みました。この共星の里野外スペースを、アートの力で地域内外の方々が癒される場にしようと、2018年から共星の里と九州大学ソーシャルアートラボが協働しています。

● (9/8地鎮祭)  ワークショップに先立ち、共星の里で高木神社宮司による地鎮祭が執り行われました。 
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●(9/9-10準備)  被災した住宅廃材などを土壌改良のための消し炭に変え、植物の新しい命として再生し、鎮魂につなげることを目的の一つとしました。ワークショップ前の準備として、共星の里ディレクターの柳さん、泉田さんが重機を動かしました。消し炭づくりのため、八尋さんや白水さんと人の手でも廃材を運びましたが、炎天下の中での汗だくの作業となりました。坂本さん、脇さんなどボランティアの方々は竹炭づくりに取り組みました。共星の里の尾藤さんが作る地元野菜の料理は絶品で、心身が癒されました。
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●(9/11ワークショップ1日目)  参加者を土壌改良、剪定、廃材の移動、側溝の橋づくりなどの仕事にわけて作業を行いました。九大側のワークショップ参加者20人と、土壌改良の技術をもつ矢野さんなどボランティアの方々との協働となりました。地域住民の林さんや宮崎さんがしそジュースやスイカ、梨の差し入れをしてくださり、炎天下の作業を乗り切ることができました。廃材の消し炭での焼き芋も美味しかったです。
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●(9/12 ワークショップ2日目) 日差しが強く9月とは思えない暑さの中、みなさん本当に頑張りました。午前中は石を移動し、イチョウの木周りの養生の工夫をしました。師岡さん、螢火メンバーは木材チップづくりに取り組みました。また参加者それぞれが「私の苗木」を決め、配置を考えました。10年20年後の枝ぶり、四季折々の色味、日光の当たり具合などを考え、話し合いました。
 午後から、田主丸グリーンセンターの田中さんに来ていただき(ブドウの差し入れも)、苗木の周りに土で水鉢をつくるなど植樹方法を教示していただきました。「木を植える」作業は、人間の心に、何か尊いものを与えてくれます。WS振り返りの際、学生が「木を植えることは未来を思うこと」と話していました。またインドネシアからの留学生は「この木をみるためにまた日本に来たい」と話してくれました。新庄さんが植えた山桜の位置が、昔の小学校でも桜があったところと後から伺い、感慨深かったです。
 15時に作業を終え、ドローンで庭の様子を上空から撮影しました(藤木さん)。

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 ふりかえりの際、それぞれが心に残る場面の写真を提示し、なぜそれを選んだのかを話してもらいました。柵に絡んだツタを除くと現れたカマキリや彼岸花。住宅廃材が、何かを繋ぐ橋に変わったことの意義。自らが植えた苗木への思い。土を掻き出した時の苦労など、複数のあたたかい眼差しがこの場に注がれ、優しい手が大地に触れていたことを感じました。
 参加者の藤岡さんの感想の一部を転載させていただきます。共星の里の「星」の意味が、この文章の中にあると思いました。
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 こんなに自分が植えた椿のことを考えるなんて、すごく不思議な感覚です。身近ではなく、少し遠く。被災していない身近ではなく、被災した遠くだからでしょうか。なおさらに、心の中に“黒川”という場ができたように感じます。(中略) 
 いまからのわたしの人生に、あの椿は関わりを持つようになりました。それと同時に黒川も。そこに一緒に関わった人を含む自然も。 やはり、これも「愛」ですね。『星の王子さま*』のように。“ぼくにとっても、また、王子さまが大好きなあなたにとっても、まだ見たことのないヒツジが、誰も知らない星でバラの花を食べたかどうかということが、これほど本当に大きな意味を持つのです。そのことによって、宇宙全体の意味が変わってしまうのですから”。
 わたしも星を見上げて自問してみます。あの椿は、わたしが死んでも咲いているだろうか?わたしは、そうであると信じています。なぜなら、そういう想いを込めて今日一日を愛したから。星は常に関係性の中にあり,それぞれ関係の中で固有の意味を持つものだと考えるからです。このような貴重な機会を本当にありがとうございました。また3月が楽しみです。
*サン=テグジュペリ(浅岡夢二訳)『星の王子さま』
ゴマブックス株式会社,2013
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皆さんのあたたかいお気持ちが、被災した大地に伝わり、場の雰囲気を変えていく様は感動的でした。次第に「良い風」が吹くのを感じました。本当にありがとうございました。



*朝日新聞8/19
20190829「復興ガーデン」知足先生(朝日)


*西日本新聞8/30

20190830豪雨の記憶 伝えるアート(西日本)














知足です。

九州北部豪雨災害支援の二つの取り組みについてお知らせします。
ガーデンプロジェクトへの参加者募集中です。

◾️黒川復興ガーデンとバイオアート(9/11-12,  3/5-6)

復興ガーデンプロジェクトの詳細が決まりましたので、お知らせします(→チラシ →申し込みページ

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【企画趣旨】
 九州大学ソーシャルアートラボでは、文化庁・大学における文化芸術推進事業「社会包摂に資する共創的芸術活動のデザインと人材育成プログラムの構築」の中で、2018年より九州北部豪雨災害復興支援を行っています。 その一環として、朝倉市黒川の「共星の里(朝倉市 旧黒川小学校利用の美術館)」と協力し、流れ着いた岩石を活かした復興ガーデンを共創します。庭は2018年より3年の時間をかけ、一般市民と共に企画・制作しています。地域内外の方々が深く考えあわせることで、人々の意識が、被災地支援に永続的につながることを目指します。
 2019度は、「風と水と土の道・再生のためのワークショップ」vol.1(2019年9月)、vol.2(2020年3月)を行います。共星の里の野外スペースでは、災害の土砂の影響で樹木が痛み、弱っています。そこで、土の中の空気と水の循環に配慮し、災害後の土壌改良を意図した庭づくりを行います。また、四季の美しさを感じ、子供たちが遊び、ニホンミツバチの養蜂につながるような花木の植樹を行います。
 翌年3月には、流木による東屋(10㎡弱)の制作、および草花の植栽を行う。2020度には、庭を静かにみつめ感得したものを、互いに自由に表現し交流する「美的コミュニケーションの場」を設ける予定です。


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「風と水と土の道・再生のためのワークショップ」vol.1(2019年9月)
土壌改良と石周りの造作。枯山水づくりと植樹。

 

■日時:2019年9月11日(水)13:00-16:30、12日(木)10:30-16:30
■場所:共星の里(〒838-0072 福岡県朝倉市黒川1546-1)

*ワークショップ前日の9/10(火)に、石の移動、側溝掘り、製材所・大学工房の木材チップの搬入などの準備を行う

9/11(水) 
13:00-16:30
【土壌改良と枯山水づくり】竹を伐採する。側溝に排水管や竹、炭、小枝、玉砂利を敷く。流木チップを制作する。


9/12(木)
10:30-16:30昼食各自持参
【石周りの造作と植樹】石のレイアウトを行う。側溝の土を使って盛り土する。
【花木の植樹】参加者で花木の配置を考え、植樹する。

 

 

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「風と水と土の道・再生のためのワークショップ」vol.2
流木による東屋制作と、草花と粘菌の空間づくり

 

■日時:2020年3月5日(木)10:30-16:30、6日(木)10:30-16:30
■場所:共星の里(〒838-0072 福岡県朝倉市黒川1546-1)

*ワークショップ前日の3/4(水)に、木材の搬入、基礎作りなどの準備を行う

3/5(木) 【流木による東屋制作】
3/6(金) 【草屋根づくりと粘菌探索、草花の植栽】


(→チラシ →申し込みページ



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【尾藤悦子さんより(共星の里ゼネラルマネージャー)】

 素晴らしい書籍(復興支援小冊子)が完成するようで、これだけ朝倉に復興に想いを寄せて頂き本当ありがたいです。

 いろんな立場の方がそれぞれにやれることをやれる場所でパッションを持ちそして、想いを明確にし、意識を持つことが、大切であり、そのプロセスが宝になると思ってます。

共星の里は人と自然とアートの融合をビジョンに生きることをアートと捉えて20年活動をして参りました。

「想像+創造」二つのソウゾウリョクを大切に自分の心と対話することがいかに大切か。災害がもたらしたものは計り知れないものですが、

心の重要性、生きるとは?の問にアートが根源的なものを見つめることが出来ると感じております。昨日、縄文の後期のものが天神様(共星の里に隣接する霊域)あたりで見つかりました。3000年前のものだそうです。「やはり、そうなのだ」とあらためて感じております。

 あの赤い岩(共星の里に流れ着いた岩)も踏まえ、歴史を紐解くきっかけ。いにしえに想いをはせる、このガーデンづくりこそが黒川を愛する今ここに生きる人たちの新たなご縁となれば幸いです。

お忙しい中にいろいろと本当にお世話になりますが、引き続きよろしくお願い申し上げます。

尾藤悦子

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◾️復興支援団体紹介小冊子“かたり” (9月末発行予定)

 復興支援団体の小冊子づくりも並行してすすめています。編集部(社会人+学生)のメンバーで21団体への取材をおえ、分担して執筆しています。現在、画像の確認などを行なっているところです。上記の復興ガーデンづくりの画像を加えて、発行できればと考えています。


【小冊子まえがき】
 九州北部豪雨災害(2017年)から2年。被災地ではいま、復旧活動に加え、「生活再建」や「まちづくり」が重要になっています。そこで、この小冊子は特に「創造」に関わる活動を中心に紹介しています。  
 彼らは大規模災害を前にして、何を考え、どう行動したのか。災害からの2年間、刻々と変化する状況に対応しながら、問題をすこしでも軽減するために創意工夫を重ね、実行する支援者たち。豪雨災害がすべての地域にとっての可能性になったいま、彼らの思考や行動は、災害を乗り越えるためのヒントであり、教訓であり、「未来への提言」なのです。
   この小冊子は、九州大学ソーシャルアートラボ・復興支援部を中心に、九州大学の学生、一般社会人の有志によって結成された「復興支援小冊子編集部」によって作成されています。現場を訪れ、聞き取り調査を行い、それぞれ心を込めて紙面をつくっています。  
 この冊子を手にとった地域外の方々には、現在の被災地のニーズを知り、「支援したい気持ちを行動に結びつける」きっかけにしてほしいです。また、被災地の方々には、相互理解と連携のネットワークづくりに役立てていただければ幸いです。さらに、可能性としての被災地であるすべての地域における「防災意識の継続と深化」を期待します。
小冊子タイトルの“かたり”とは、「語る」と「かたる(参加するという方言)」の意味を 重ねています。 この小冊子を通じて、被災地の福岡県朝倉市、東峰村(朝倉郡)、添田町(田川郡)と、地域外の方々の意識がつながり、支え合いの輪が広がることを願います。  
九州大学 芸術工学研究院 知足(ともたり)美加子



目次 

  • 九州北部豪雨災害 (2017年7月5日) の概要
  • 共星の里 + 九州大学ソーシャルアートラボ  「黒川復興ガーデンとバイオアート」
  • 里川径一  「あさくら観光協会、朝倉ウッドキャンドル」 
  • 隈部敏明  「朝倉市役所 商工観光課」
  • 櫻木和弘  「三連水車の里あさくら」
  • 天野茂晃  「朝倉青年会議所」
  • 林利則 ・秀子 「子供の農業体験受け入れ」
  • 師岡知弘  「高木薪づくりプロジェクト、黒川みらい会議」
  • 柏田智  「黒川復興プロジェクト」/ 鳥巣良彦「農業家」
  • 宮崎幹子  「宮園たんぽぽの会」/ 笹栗浩明「蛍雪の里 黒川山荘」
  • 岩佐憲一郎・伊藤リカ  「JRVCチーム 螢火」
  • 望月文  「杷木ベース」 塚原健児  「東林田ラバーズ(Lover’s)」
  • 髙良寛  「アグリガーデンスクール&アカデミー福岡 朝倉校」 
  • 塚原健児「東林田ラバーズ」
  • 杉岡世邦  「杉岡製材所 / SUGITALO」 
  • 小川進・一瀬徹夫  「松末復興かわら版編集チーム」 
  • 松本亜樹  「あさ・くる」
  •  岸本 晃  「東峰テレビ」
  • 加藤憲司・川畑裕己  「英彦山地域デザインLLP」
  • 三谷泰浩  「九州大学災害復興支援団」
  • 尾方義人  「朝倉復興支援あさくら杉おきあがりこぼし展」
  • 知足美加子  「流木再生プロジェクト(彫刻)」

9.復興支援小冊(柏田)

復興支援小冊子(知足)

→日本経済新聞夕刊8/21(伊藤仁志記者)


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知足です。

 2017年7月5日の九州北部豪雨災害から2年がたちました。
本日三回忌を執り行われているご遺族もいらっしゃるかと思います。心からご冥福をお祈りいたします。

 復興支援団体小冊子編集チームの師岡知弘さんは、現在仮設住宅におられます。これまでの大規模災害としては異例なのですが、2年経過した仮設住宅(みなし仮設も)が閉鎖されるとのこと。災害公営住宅(80戸)を建設中とはいえ、被災者の方々は大変困っておられます。昨日、師岡さんらは福岡県庁に、仮設住宅期間延長を訴えに行かれたとのことでした。特に農業を主にした生活再建は、土壌改良を含め2年では困難です。再建の目処がつかないところで引っ越しを迫られれば、生計のために地域を離れる選択をせざえるをえない方々もおられるかもしれません。心ある行政の英断を求めます。

 被災地の朝倉市、東峰村、添田町をつなぐ「復興支援団体小冊子について、9月末発行を目指して編集会議を行いました。学生や社会人の方々が、繊細な感性をもって、楽しく、情熱をもって議論する姿が素晴らしいなと思いました。各団体の担当を決め、現在編集作業中です。取材の様子を毎日新聞(6/27)に取り上げていただきました。「つながり続ける人を増やしたい」と見出しをつけてくださった青木記者に感謝です。

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毎日新聞6月27日復興小冊子

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 6日、東峰テレビで13時-17時まで「被災から2年、いま。知山知水から復興へ」が放送されます。地域外からでも以下のサイトで観ることができます。https://www.tohotv.jp/ 私は16時半前後の10分ほど「芸術文化と復興ー英彦山分水嶺から見直す」という題目でお話しする予定です。現在、九州大学ソーシャルアートラボで取り組んでいる復興ガーデン黒川復興ガーデンとバイオアートー英彦山修験道と禅に習う)や復興支援団体小冊子のことも紹介したいと思います。

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 支援先である福島のたんぽぽサロンの永野さんが、今週の九州を襲った大雨について、心配してメールを送ってくださいました。災害後1年目にも同様の大雨があり、復旧しかけた道路等に被害がでました。今年同様の被害があれば、それこそ心が折れてしまうのではと心配していたところです。永野さんの「福島のみんなでそちらを思っています」というお言葉、心にしみました。愛や尊敬、いたわりは実質的なエネルギーだと感じました。福岡にいらっしゃったら、ぜひお会いしたいです。永野さんからのメッセージと、愛らしいお子様やお母様たちのお写真を紹介いたします。
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知足さま

やはり大変な状況なのですね。せっかくここまで頑張ってきたのに…ご無事を祈ります!!
テレビでは刻々と九州の状況が深刻になるようでとても心配です。どうぞ皆様ご無事でありますように。被害が膨らみませんように…
何かできることがあったらいつでもご連絡ください。福岡の人と子育て支援勉強会で数日前に知りあえて「遊びにおいで」といっていただき「行くなら九州大学に会いたい人がいて」という話をしたばかりでした。テレビも数日見ていなくて、このニュースを知り驚くばかりです。今回はおいしそうな果物が入っていたのでみんなでお昼の時に食べました。とてもおいしくいただきました。親子の楽しそうな画像を送ります。たくさんのお野菜ありがとうございました。今回はスタッフも持ち帰らせていただきました。毎回丹精込めて作られたお野菜親子のもとへ届いています。
今回の台風で大事な畑にも被害が及びませんように。皆様のご無事を心から祈っています。
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知足さま

天候はどうでしょう?福島のみんなでそちらを思っています。野菜は休止してくださいね。まずは、皆さんが元気で明日を迎えられますように!
かわいい親子の笑顔です。美味しいっていいかおです❗ご覧下さい
    たんぽぽサロン 代表 永野美代子

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 知足です。6/19、復興支援団体小冊子づくり(→説明ページ)のため、英彦山地域デザインLLPと、東峰テレビに聞き取り調査を行いました。また、黒川復興ガーデンプロジェクトに関連して、九州大学の学生たちと社会人有志で英彦山の国指定史跡「雪舟庭園」を見学しました。

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【英彦山地域デザインLLP】 英彦山地域デザインLLP(HP) の加藤憲司さん(建築家)、川畑裕己さん(Webデザイナー)にお話を伺いました。メンバーは落合小学校の保護者仲間だそうです。各自の職能を活かしながら地域おこしをされており、豪雨災害後(添田町も激甚指定地区)は復興と連動されています。

 動機は「将来、子供たちが地域にかえってくるように。彼らが地域で生きるための産業を起こしたかった」ということです。子供たちの未来を考えて活動を始められたことを知り、だからこそ社会的意義が深い、愛ある活動がぶれずに行えるのだと納得しました。流木被害をうけて、木を有効活用する(暮らしの木質化)が山を守ると考え、「木もく祭りin英彦山(HP) 等を開催されています。

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 三大修験山のひとつである英彦山には豊かな自然や歴史があります。「英彦山を好きになってもらいたい。コミュニケーションをデザインしたい」という言葉が印象的でした。分散しがちな地域の活動団体の力を、これからも英彦山ネット(→HP)等でまとめ、交流する「場」をつくっていきたいとのことでした。

 また「LLP前向きで、集まっていると楽しい。やらされている仕事にならないよう、具体的目標を作らない。すすんで活動する姿を(子供たちに)みせていきたい」という明るいエネルギーが素敵だと思いました。今後、英彦山こてんぐ塾(→HP)と協働で8月に「沢登り体験イベント」。12/8の「ふくおか水もり自慢」(→HP)に関わっていかれるとのことです。


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【東峰テレビ】岸本晃さんは元テレビ制作部で記者、編集、ディレクションなど幅広く手掛け、活躍されていた方です。23年前に独立し、2010年に東峰村のケーブル放送メディア「東峰テレビ(HP)を創設されました。

 地域住民にディレクター等をやってもらい、一人一人が制作し視聴するという地方創生テレビです。創造し視聴するという双方向のコミュニケーションが、地域の意識を進化させ行動に反映されるという情報の循環を生み出しています。番組づくり(創り手になること)が重要な想像力を培う、まさにソーシャルデザインの実践だと感銘をうけました。岸本さんは豪雨災害直後から孤立した東峰村の「今」を発信しつつ、住民を励ましました。

「取材しエディットすることは現実の相似形を作ること。他者の現実を知ることで、ものの見方が多角的になり世界の中での自分の位置を客観的に知ることに役立つ」というお話が印象的でした。私は「すべての人間は社会を彫刻するアーティスト(自分で考え、決定し、行動する人間)にならねばならない」という現代美術家ヨーゼフ・ボイスに通じる実践だと感じました。また、九州大学ソーシャルアートラボ(→HP)の目指すところの「社会包摂」について、深い示唆を与えいただきました

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【英彦山雪舟庭園】黒川復興ガーデン(→説明ページ)の9月の作庭、植樹計画に向けて、学生たちと「禅と庭」について勉強をしています。その一環として、英彦山の雪舟庭園(→石庭解説 699㎡)は、禅僧の雪舟によって文明9-14(1475-1481)に作庭されました。雪舟が明から帰国した1469年は応仁の乱の最中だったので、彼は九州を中心に避難したそうです。そのうちの数年間を英彦山の亀石坊で過ごし、築いたといわれる庭園です(→諸説あり)。昭和3(1928)に国指定名勝となりました。雪舟の弟子に「彦山家円坊等琳」という山伏がいたそうで、雪舟と英彦山との関係がうかがえます。 池泉(ちせん)観賞式庭園といい、「心」の草書体をかたどった心字池があります。 龍門瀑(りゅうもんばく)という、鯉が滝を登ると龍になるという故事、登竜門に因んだ「鯉魚石(りぎょせき)」が置かれています。大雨の後、添田町がこの滝の石組に水が流れないように工事をしてしまったのが、大変惜しまれます。亀石と鶴石が、池の中で向き合うように配置されています。奥には築山の上部や背後の遠景とされる「遠山石(えんざんせき)」という立石が据えられています。昨年10月に講演にお招きした禅僧の枡野俊明先生(→報告ページ)(→講演録)がこの遠山石をみられて「石の下に平石を複数重ね、角度を調整した跡がうかがえます(手前の土が剥落しているので観察できる)。この角度でなければいけない、と作為を加えた痕跡です」と解説してくださいました。
 雪舟庭園の近くには、私が研究している宝篋印塔(→研究論文)と実家があります。この付近で昔は入山許可を出していた、と聞いたことがあります。

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