知足です。

九州北部豪雨災害支援の二つの取り組みについてお知らせします。
ガーデンプロジェクトへの参加者募集中です。

◾️黒川復興ガーデンとバイオアート(9/11-12,  3/5-6)

復興ガーデンプロジェクトの詳細が決まりましたので、お知らせします(→チラシ →申し込みページ

garden


【企画趣旨】
 九州大学ソーシャルアートラボでは、文化庁・大学における文化芸術推進事業「社会包摂に資する共創的芸術活動のデザインと人材育成プログラムの構築」の中で、2018年より九州北部豪雨災害復興支援を行っています。 その一環として、朝倉市黒川の「共星の里(朝倉市 旧黒川小学校利用の美術館)」と協力し、流れ着いた岩石を活かした復興ガーデンを共創します。庭は2018年より3年の時間をかけ、一般市民と共に企画・制作しています。地域内外の方々が深く考えあわせることで、人々の意識が、被災地支援に永続的につながることを目指します。
 2019度は、「風と水と土の道・再生のためのワークショップ」vol.1(2019年9月)、vol.2(2020年3月)を行います。共星の里の野外スペースでは、災害の土砂の影響で樹木が痛み、弱っています。そこで、土の中の空気と水の循環に配慮し、災害後の土壌改良を意図した庭づくりを行います。また、四季の美しさを感じ、子供たちが遊び、ニホンミツバチの養蜂につながるような花木の植樹を行います。
 翌年3月には、流木による東屋(10㎡弱)の制作、および草花の植栽を行う。2020度には、庭を静かにみつめ感得したものを、互いに自由に表現し交流する「美的コミュニケーションの場」を設ける予定です。


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「風と水と土の道・再生のためのワークショップ」vol.1(2019年9月)
土壌改良と石周りの造作。枯山水づくりと植樹。

 

■日時:2019年9月11日(水)13:00-16:30、12日(木)10:30-16:30
■場所:共星の里(〒838-0072 福岡県朝倉市黒川1546-1)

*ワークショップ前日の9/10(火)に、石の移動、側溝掘り、製材所・大学工房の木材チップの搬入などの準備を行う

9/11(水) 
13:00-16:30
【土壌改良と枯山水づくり】竹を伐採する。側溝に排水管や竹、炭、小枝、玉砂利を敷く。流木チップを制作する。


9/12(木)
10:30-16:30昼食各自持参
【石周りの造作と植樹】石のレイアウトを行う。側溝の土を使って盛り土する。
【花木の植樹】参加者で花木の配置を考え、植樹する。

 

 

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「風と水と土の道・再生のためのワークショップ」vol.2
流木による東屋制作と、草花と粘菌の空間づくり

 

■日時:2020年3月5日(木)10:30-16:30、6日(木)10:30-16:30
■場所:共星の里(〒838-0072 福岡県朝倉市黒川1546-1)

*ワークショップ前日の3/4(水)に、木材の搬入、基礎作りなどの準備を行う

3/5(木) 【流木による東屋制作】
3/6(金) 【草屋根づくりと粘菌探索、草花の植栽】


(→チラシ →申し込みページ



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【尾藤悦子さんより(共星の里ゼネラルマネージャー)】

 素晴らしい書籍(復興支援小冊子)が完成するようで、これだけ朝倉に復興に想いを寄せて頂き本当ありがたいです。

 いろんな立場の方がそれぞれにやれることをやれる場所でパッションを持ちそして、想いを明確にし、意識を持つことが、大切であり、そのプロセスが宝になると思ってます。

共星の里は人と自然とアートの融合をビジョンに生きることをアートと捉えて20年活動をして参りました。

「想像+創造」二つのソウゾウリョクを大切に自分の心と対話することがいかに大切か。災害がもたらしたものは計り知れないものですが、

心の重要性、生きるとは?の問にアートが根源的なものを見つめることが出来ると感じております。昨日、縄文の後期のものが天神様(共星の里に隣接する霊域)あたりで見つかりました。3000年前のものだそうです。「やはり、そうなのだ」とあらためて感じております。

 あの赤い岩(共星の里に流れ着いた岩)も踏まえ、歴史を紐解くきっかけ。いにしえに想いをはせる、このガーデンづくりこそが黒川を愛する今ここに生きる人たちの新たなご縁となれば幸いです。

お忙しい中にいろいろと本当にお世話になりますが、引き続きよろしくお願い申し上げます。

尾藤悦子

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◾️復興支援団体紹介小冊子“かたり” (9月末発行予定)

 復興支援団体の小冊子づくりも並行してすすめています。編集部(社会人+学生)のメンバーで21団体への取材をおえ、分担して執筆しています。現在、画像の確認などを行なっているところです。上記の復興ガーデンづくりの画像を加えて、発行できればと考えています。


【小冊子まえがき】
 九州北部豪雨災害(2017年)から2年。被災地ではいま、復旧活動に加え、「生活再建」や「まちづくり」が重要になっています。そこで、この小冊子は特に「創造」に関わる活動を中心に紹介しています。  
 彼らは大規模災害を前にして、何を考え、どう行動したのか。災害からの2年間、刻々と変化する状況に対応しながら、問題をすこしでも軽減するために創意工夫を重ね、実行する支援者たち。豪雨災害がすべての地域にとっての可能性になったいま、彼らの思考や行動は、災害を乗り越えるためのヒントであり、教訓であり、「未来への提言」なのです。
   この小冊子は、九州大学ソーシャルアートラボ・復興支援部を中心に、九州大学の学生、一般社会人の有志によって結成された「復興支援小冊子編集部」によって作成されています。現場を訪れ、聞き取り調査を行い、それぞれ心を込めて紙面をつくっています。  
 この冊子を手にとった地域外の方々には、現在の被災地のニーズを知り、「支援したい気持ちを行動に結びつける」きっかけにしてほしいです。また、被災地の方々には、相互理解と連携のネットワークづくりに役立てていただければ幸いです。さらに、可能性としての被災地であるすべての地域における「防災意識の継続と深化」を期待します。
小冊子タイトルの“かたり”とは、「語る」と「かたる(参加するという方言)」の意味を 重ねています。 この小冊子を通じて、被災地の福岡県朝倉市、東峰村(朝倉郡)、添田町(田川郡)と、地域外の方々の意識がつながり、支え合いの輪が広がることを願います。  
九州大学 芸術工学研究院 知足(ともたり)美加子



目次 

  • 九州北部豪雨災害 (2017年7月5日) の概要
  • 共星の里 + 九州大学ソーシャルアートラボ  「黒川復興ガーデンとバイオアート」
  • 里川径一  「あさくら観光協会、朝倉ウッドキャンドル」 
  • 隈部敏明  「朝倉市役所 商工観光課」
  • 櫻木和弘  「三連水車の里あさくら」
  • 天野茂晃  「朝倉青年会議所」
  • 林利則 ・秀子 「子供の農業体験受け入れ」
  • 師岡知弘  「高木薪づくりプロジェクト、黒川みらい会議」
  • 柏田智  「黒川復興プロジェクト」/ 鳥巣良彦「農業家」
  • 宮崎幹子  「宮園たんぽぽの会」/ 笹栗浩明「蛍雪の里 黒川山荘」
  • 岩佐憲一郎・伊藤リカ  「JRVCチーム 螢火」
  • 望月文  「杷木ベース」 塚原健児  「東林田ラバーズ(Lover’s)」
  • 髙良寛  「アグリガーデンスクール&アカデミー福岡 朝倉校」 
  • 塚原健児「東林田ラバーズ」
  • 杉岡世邦  「杉岡製材所 / SUGITALO」 
  • 小川進・一瀬徹夫  「松末復興かわら版編集チーム」 
  • 松本亜樹  「あさ・くる」
  •  岸本 晃  「東峰テレビ」
  • 加藤憲司・川畑裕己  「英彦山地域デザインLLP」
  • 三谷泰浩  「九州大学災害復興支援団」
  • 尾方義人  「朝倉復興支援あさくら杉おきあがりこぼし展」
  • 知足美加子  「流木再生プロジェクト(彫刻)」

9.復興支援小冊(柏田)

復興支援小冊子(知足)

→日本経済新聞夕刊8/21(伊藤仁志記者)


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