福岡エルフの木〜被災地の妊産婦さんと子供達に野菜を届けるプロジェクト

《被災地の方々に九州産の無農薬野菜と「伴走する心」を届けます。また被災地以外の方々に食物と命の問題への意識喚起を行っていきます》ボランティア団体「福岡エルフの木」は、九州産無農薬野菜を福島に届けるプロジェクトを行ってます。妊婦や授乳中の女性、子供達、仮設住宅の方々に少しでも笑顔になっていただければ幸いです。 →*2016年4月に熊本地震、2017年7月に九州北部豪雨災害が起こりました。福島の支援先の方々の要望もあり、熊本震災や九州北部豪雨災害復興支援にも注力させていただきます。ご理解のほどお願い申し上げます。

カテゴリ: 福島からのメッセージ

【木と石の時計づくりワークショップ】
 
 2011年から9年続いた福島県子育て施設への野菜送付事業ですが、寄付金不足から昨年より休止しています。
コロナ禍の中、みなさん、言葉にならないたくさんのしんどい思いや経験を重ねられたことと思います。
子育て中の方、妊娠中の方、受けて然るべき支えやサポートが滞り、苦しまれたことも多いのではないでしょうか?

 福岡エルフの木の支援先のひとつだった「NPOこみゅーんwith助産師(→HP)」から、「いわき市まち未来創造支援事業Newノーマル時代の子育て女性の健康支援ステーション」の一環として福島県いわき市の親子へのアートワークショップ講師の依頼を受けていました。
そこで10月24日(日)、「いのち・つながり、〜木と石の時計づくりワークショップ」をオンラインで行ないました。 事前に道具や材料を送付しておき、オンラインで指導をするというものです。時計の材料は、2017年の九州北部豪雨災害復興支援として松末小学校で行った時計作りのワークショップ(→HP)で用いたものです。
 ワークショップでは、木の年輪の意味自分と誕生日と同じように1年に1本の年輪ができること。さかのぼると自分やご両親が生まれた年輪がわかること)などをお話ししました。ここで使われている木材は、豪雨の時に倒れずに流木をとどめた杉だから、きっとこれからのみなさんのことも守ってくれると思う、と話しました。心をこめて美しいものを作れば、「嬉しい。楽しい」という思いがずっと続きます。新しい素敵な時間を、自分の手で刻んでいけるのです。
 この時計づくりのために、数字や、動物や昆虫がついた飾りを、私の方でアクリル(レーザーカッター)を使って手作りしました。生き物が好きのお子さんが多く、人気を博していたようです。
 お子様たちの作品の写真が届きましたので掲載させていただきます。
 みなさん、ほんとうに素敵なお子さんとお母様、スタッフの方々でした。どれも素晴らしい出来栄えで、驚きました。みなさんの美しい心が伝わってきました。この時計を眺めるとき、少しでもあたたかい気持ちになっていただきたいです。そこに流れた時間を思い、大切にできる大人に成長していってください。いつも応援しています。

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こみゅーんステーション・ワークショップ チラシ

→NPOこみゅーんのスタッフの方から御礼の言葉をいただきました。また、道具を返送して下さった際、いわき市の名産品や美味しいお菓子を同封してくださり、誠にありがとうございました。赤べこ、かわいいです!
震災の影響で廃校になった「いわき市立田人第二小学校南大平分校」で制作された木製鉛筆「旧校鉛筆→HP」も素敵です。今回の時計のコンセプトに繋がる「木のいのちの物語」を感じ、とても嬉しかったです。

(お礼のメールと贈り物)
◾️10/24は、とても楽しいひと時を頂きまして、 大変ありがとうございました。 時計を作る「意義」を参加のお母さまがお子さんに伝えている姿や Zoomにて、先生からうかがった、年輪を通じての生きてきた月日への敬愛や 製作を通しての親子の触れ合い等 感慨深い、大切な時間でした。
◾️先日のワークショップにあたりましても、大変お世話になり、ありがとうございました。 先生の生命観が広がるアートワークショップを、 まずはオンラインではありましたが、実現できましたこと、とても嬉しく思っております。 思いや意義のこめられた木の時計は、参加された親子の皆さまとも余韻を共有でき、あたたかな豊かな楽しみを感じされてくれます。  知足先日のワークショップのレポートも、素敵です♪ お写真をお送りするだけであたふたしている私たちですが、 どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
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*(旧校鉛筆説明)1885年(明治18年)に開校した、いわき市立田人第二小学校南大平分校。当時の面影を残す貴重な木造平屋校舎は、震災により倒壊の危険が高まり、2014年(平成26年)、ついに廃校となりました。磐城高箸では、校舎に出来るだけ手を加えずに改修し、周囲の山々から丁寧に伐り出された間伐材を使用して、その廃校で鉛筆を作り始めました。


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【英彦山銘木による不動明王制作経過報告】

 九州北部豪雨災害支援、英彦山修験道復興支援として、英彦山神宮より依頼を受けていた、鬼杉による不動明王の制作も進めております。→英彦山銘木による不動明王制作プロジェクト
 まだ途中ですが写真を掲載しています。本躰は、樹齢1200年の英彦山の鬼杉の落枝(平成3年台風による)、火炎光背は英彦山の山中で製材した、千本杉の倒木です。どちらも木目(杢目)がみごとです(→鬼杉と、山中製材の報告ページ)
 不動明王の片目は太陽のように見開き、片目は月のように半眼です。偶然ですが、鬼杉不動の瞳がそのまま木目となっていて、作りながら感動しました。火炎光背も木目が炎のようになっています。彫っている本人がよくわからないのですが、まるで、木に導かれるように形が生まれていきます。とても不思議です。英彦山神宮禰宜(ねぎ)の高千穂有昭さんが「この鬼杉の落枝と千本杉倒木は、こうなる(不動明王になる)ために在ったのかもしれません」とおっしゃってくださり、私も深く共感しました。
 
鬼杉不動瞳2021.10.20

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(↓2021.11月途中経過)
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知足です。
2021年2月13日23:08 福島沖でM7.3の地震が発生しました。
いわき市の「助産師会コミューン」の草野祐香利さん、白河市の「母子支援室まごころ」の辺見間智子さん、郡山市の「mama"s サポート助産室munakata」の宗形初枝さん、白河市の「たんぽぽサロン」の永野美代子さんと連絡がつき、みなさんご無事だということです。

ーー
(23:43、草野さんより)

こんばんは。福島・草野です。
今のところ、大きな被害はなさそうです。物が少し落ちたりしましたが、ライフライン今のところ問題ありません。
311を思わせる大きな地震でしたが、津波の心配なし、原発異常確認中です。まだ、余震に備えています。
ーー
(辺見さんより、栃木におられるご家族宅は停電中とのこと)

地震もこれ1回だけならいいのですが。時間も短かったので。自然には誰も逆らること出来ないので。備えだけはしっかりしておかなければと思います。
ーー
(宗形さんより)

大変ご無沙汰してます。ずいぶん揺れました。強さは10年前と同じかむしろ強かった感じ。でも揺れる時間が1/5くらいでした。ご連絡頂きありがとうございました。
ーー
(永野さんより)

ありがとうございます。あまりの恐さに震えがとまらなかったです。いろいろ落ちたり倒れたりしましたが、怪我もなく無事です。
(中略) 余震もあり怖い夜でしたが、今は、落ち着き、庭の片付けなどしてました。ずっとご無沙汰してしまい本当にすみません。スタッフも全員無事です。恐怖はよみがえってきましたが今回はあの時の対策もあったのと、あの時よりは横揺れで震度もあの時ほどではなく被害は少ないようです。ありがとうございます。
心を寄せていただき、嬉しいです。ありがとうございます。今回は、被害の大きさよりも、心臓がばくばくするような不安や緊張など、記憶のよみがえりがみんな辛かったと思います。原発が無事でよかったです。
ーー
辺見さんのご家族の職場の壁が損傷したものの、3/11のときよりは大丈夫とのことです。

被災地のみなさんの不安に思いをはせています。
あの携帯の警戒音が流れ、長く揺れたとき、辛いことを思い出された方も多いのではないかと。
災害対処に関しては、みなさん迅速で的確な対応をされていると思いますが
コロナ禍の中の避難、高速道路の土砂崩れ等、心配をしております。
祈ることしかできませんが、ご無事を祈り続けます。


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9年間、野菜送付の支援をさせていただいていた福島県いわき市「NPOコミューンwith 助産師」代表・草野祐香利様より、野菜送付休止の連絡をうけて、お便りをいただきました。以下一部転載いたします。
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福岡エルフの木 様
知足さま 河邉様

大変ご無沙汰しております。日頃の無礼をお許しください。 
糸島(伊都安蔵里)から熊本(くまもと有機の会)につながり、そして福島へお贈りいただきます貴重なお野菜たちに込められている 皆様の想いに、私たちは南西に向かい毎月感謝のお祈りをし、毎年 3 月11 日には更なる感慨を深 めてまいりました
3.11 東日本大震災・原発事故被災直後より「生命力溢れるお野菜=福岡エル フの木さんの支援」は、私たちの「ひたむきに生きる」ことを支え続けてくださっています。
近年は、その時々のお礼やご連絡を滞り、年度のご挨拶となり申し訳ございません。(中略) 
本当にありがとうございます。言葉に尽くせぬ思いでいっぱいです。

令和元年度は、当地域も台風 19 号による河川氾濫で甚大な水害を被り、県内では最後となりまし たが、年内には市内避難所の閉鎖に至りました。しかし束の間、1 月からは世界・全国に及ぶコロナ禍があり、昨年秋以降不安定な日々を過ごしていますが、全てのいのちが守られるよう私たち のできることで役割を果たすべく、行政指導を元に、関係機関と手を携え奔走しています。 
こうした中で定期的に届く、くまもと有機の会さんのレシピやお便り付きの大地香る鮮やかなお 野菜(→くまもと有機の会HP)とともにある皆様の御心が、たくさんの妊産婦や乳児家族、こみゅーんスタッフをいつも元 気づけてくださいました

お野菜は、離乳職教室や産後ケアの食材とさせていただいたり、防災 被災支援サロンの参加者にも提供しました。
この9年の間には、皆様がお住いの福岡・九州におかれましても水害や地震等の大きな災害があ り、福島を支援するどころではない状況であったと思います。また、今般の新型コロナ感染につ いても東京と同じ時期から緊急事態宣言の指定地域となり、非常に不安な生活を送られていることと思います。
私たちはいつも助けていただくばかりで、今回も何もできないうちに全国の緊急事態宣言発令となり、目の前の対応に追われる状況です。もどかしく恥ずかしい限りです。

知足さん、河邉さん(→NPO花の花)、花崎さん(→Music life♪)。 福岡エルフの木の尊い支援を通して、人としての生き方・生き合い方をご教示いただいています。 事あるごとに尊敬する皆様を思い起こし、毎日を、弱き隣人を、そして、あたりまえを大切にし ながら、またお会いできますようにと願っております

特定非営利活動法人 Commune with 助産師 草野祐香利、メンバー一同

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草野様

知足です。
心のこもったお便りをありがとうございます。
お返事遅くなり申し訳ございません。
福岡は最初の緊急事態宣言(7日)の7都府県に含まれ、厳しい自粛と、休業要請が求められています。勤務先(九州大学)もほぼ閉鎖状態で、授業は連休明けからリモートで始まります。大学病院は重篤患者等の対応に追われています。
緊急事態宣言が16日から全国に拡大し、福島の皆様も対応に追われていらっしゃるかと思います。
妊婦さんや産褥婦の方々、小さなお子様を育てておられる保護者、支えておられるコミューンの方々も、きっと不安な日々をお過ごしのことと思います。
日本だけでなく、世界的に様々な分断を感じることが多い今こそ、「心」の連携や支え合いが必要なのだと思います。
こういった中、9年続いた野菜送付の活動が、資金不足で休止にいたったことは自分としては不甲斐なく、心から残念に思います。

みなさんには、勝手ながらファミリーのような親愛の情を感じております
あの頃赤ちゃんだったお子様たちは、立派な小学生に成長されていますよね。
2011年の東日本大震災後、様々な対応で大変な中、私たちの申し出を受け止めてくださり、対応してくださったこと、忘れません。
最初の頃の野菜送付報告(webキャプチャーを添付)を懐かしく見直していました。送付第二回目は、コミューンさんが避難所の妊産婦さんたちのために開いた音楽イベント「ともにがんばろう、いわきー助産師が伝えるロマンチックな命のお話と癒しの音楽」でしたね。

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どれだけ大変な中でも、利他愛で考え行動してきた皆様を心から尊敬しています。
本当に本当にありがとうございました。
6月までは野菜が届きます。それからは、心をずっと送ります。みなさんのことを、いつも大切に思います。
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【追記】(草野様よりお返事をいただきましたので追記いたします)

福岡エルフの木
親愛なる知足様

ご多忙な中、早速、ホームページUPをありがとうございます。
私も、これまでのホームページを読み返しました。
色々なことが思い出されました。
3.11以来の長期にわたるご支援、本当に感謝しかありません。

毎月のお野菜はなくても、知足さんが申し出てくださっていた心の支援が続いていくと思っています。
この9年間伴走していただいたことは、私たちの心を確実に温かく豊かに強くしています。 
そうしたことが、人として生きること、全てのいのちが大切に育まれること、地域に還元につながっています。
家族のようだと感じていただけて幸せです。

これからも、変わらぬご好誼が続きますようお願いいたします。

知足様の益々のご健勝とご活躍・作品を楽しみにしております。



草野





































知足です。支援先のたんぽぽサロンの永野さんよりあたたかい御礼のメッセージが届きました。
心に命があり、それがお互いの優しさで繋がり支え合えることを、永野さんたちは教えてくださいました。
福岡エルフの木の野菜(食べ物)の色形、味として、.五感受け止め、発信してくださること、ほんとうに感謝申し上げます。

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知足さま

 こんばんは。福島県白河市たんぽぽサロンの永野です。ご連絡ありがとうございました。お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
長きにわたり、福島の親子のためにご尽力いただき、本当にありがとうございました。
こんなに長期間、遠くからいつもいつも
励ましてくださった皆様には、心から感謝いたします。
 仲介役として、ずっと寄り添ってくださった
知足さんのおかげです。たくさん励まされました。
ありがとうございます。
さて、コロナウイルス感染拡大防止のために、二月末から、白河市内の子育てひろばを含む親子が集まる居場所・遊び場が開催中止となりました。
はじめは二週間の閉鎖予定でしたが、延長が続き、3月末までたんぽぽサロンは開催することができません。
 自分に今何ができるか一生懸命考えながら、居場所の掃除やおもちゃ・絵本の整理など進めています。
家に籠りがちになってストレスが蓄積しているであろう親子の心身を考えると、私自身がため息が出てしまいますが
 スタッフにも小中学生のお子さんがいるため、大変な状況の中でも、明るく元気に過ごせるように頑張らなければと思う気持ちがずっと続いています。私こそが少し深呼吸しないといけませんね。
何かしたいのに「できない」苦しさに押しつぶされてしまわないようにしたいです。

3月11日。
 本来であれば、たんぽぽサロンでは、子どもの笑顔を真ん中にしみじみと利用者の皆さんと震災から9年目の想いを話していたことでしょう・・・。
 でも、今年の3月11日は、スタッフが全員マスク姿で集まり、たんぽぽサロンでできる仕事など話し合っていました。震災当時、たんぽぽサロンの来ていたお母さんたちがスタッフの半分を占めています
 あの時は、窓を開けるのが怖かったのに・・・
9年後のこの日に コロナウイルス感染予防のために
窓を開けて換気が必要だとは、(当時は)思ってもいなかったです。
どんよりとした気分でスタッフ会議をしている時に
お野菜が届きました。
この日に届いたことの奇跡に驚きました。

 いつもは利用者さんが優先なのですが、今回はスタッフの皆さんでいただくことにしました。
当時、お野菜でのランチパーティーのメニューを
考えて調理の先頭に立ってくれたお母さんも、今やたんぽぽのスタッフになっています。
みんなで辛かったけれど楽しかったランチパーティーを思い出しながら喜んでお野菜を持ち帰りました。ありがとうございました。

 その日にスタッフの一人が画像を送ってくれました。
このお子さんは、震災後 たんぽぽサロンに遊びに来ていました。
500グラム以下で小さく小さく生まれた赤ちゃんで
当時は、チューブをつけていて食事も液体でした。
今、小学4年生で元気に支援学校に通っています。
→このスタッフの方は、白河市でNICUを卒業したお子さんを持つ親の会「Nっこちゃん」(→HP)スタートされています。

先ほど、花崎望さんのホームページを見させていただきました。これもまた 不思議なご縁と感動でいっぱいです。
ずっとご支援いただいた想いは、このお子さんにも繋がっています。
食べることは生きること!というランチパーティーの時、最初は飲み物だけだったお子さんが今では
こんなにもりもりと食べられるようになりました
心から感謝いたします。


知足さん、
私たちはもう十分です。残りの限られた支援金を
他に回していただいてもらえたらうれしいです。
ここでご縁が切れることは決してありません。
繋がっていけることを信じています
花崎様はじめ皆様にどうぞよろしくお伝えください。

NPO法人子育て環境を考える虹の会
たんぽぽサロン 永野美代子

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知足です。

 福島県白河市のたんぽぽサロンの皆様と代表の永野美代子さんより、素敵な贈り物をいただきました。
スタッフの方々が作られた可愛い窓飾りとフキン。さかいみるさんの絵本「おちゃのじかん」「おてがみ」「にじ」。あたたかなポストカードです。本当にありがとうございます。お気持ちがとても嬉しかったです。心から感謝申し上げます。
 封を開けると、優しくて穏やかなたんぽぽサロンの雰囲気が広がるような感じがしました。永野さんから、以下のようなメッセージが添えられていました。
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[永野美代子さんより]
 昨年も大変お世話になりました。中間支援という形で、ずっと見守ってくださってありがとうございます。「福島を忘れない....」とずっと勇気づけていただいていることに、感謝の気持ちで一杯です。
スタッフが作った窓飾りとふきんです。ささやかな気持ちです。お受け取りください。太陽の光が美しく見えますように.....    永野


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(知足からの御礼、抜粋)
永野美代子様、たんぽぽサロンの皆様

この度は、素敵な贈り物の数々を誠にありがとうございます。皆様のあたたかさがつたわり心にひかりさすように嬉しかったです。

二月中は、予定されていた様々なイベントの中止の対応で追われました。しかしながら、本日、皆様からの贈り物を賜り、何かほっと安心し、平安を感じました。優しさや愛が、すべてを良き方向に向かわせることを確信いたしました。

窓飾り、絵本も素敵ですね。
「ほっ」の訳語が「mmmm...」になっていて、ホッコリしました。
3冊とも、最後にはみんなで集まってたんぽぽサロンのようですね。
センスのよいふくろうの手拭いや、メッセージつきの可愛いフキンもありがとうございました。大切にします。

先日、はなをもって微笑む「拈華微笑」という題目の木彫をつくりました。
観てくれた方々の心が癒されてほしいと思い、制作したものです。
お時間あるとき、アクセスしてください。

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[永野さんよりお返事]

知足さま

 こんばんは。たくさんのご支援へのほんのささやかな気持ちをこんなに丁寧に紹介してくださって恥ずかしい気持ちです。ありがとうございます。
 たんぽぽサロンも、先週金曜日から感染予防のために市の決定で急きょ開催中止となりました。とりあえず2週間のおやすみの予定ですが、あくまでも予定でいつ開始できるかわかりません。

 不安な気持ちはありますが、突然の放射線問題の苦しみに比べたらなんてことないです。9年前の3月の福島で生きることの緊張や恐怖、孤独感に比べたら、きっと大丈夫と思っています。日本のみんなで考えていけます。密室よりも外で遊ぶ方がいいと親子に言えることはなんて幸せなんだろうとさえ思います

今できることが、未来のこどもの幸せに繋がると信じてたんぽぽの部屋を掃除します。普段できないおもちゃを作ったり本の整理をしたり、ブログで情報発信したり、やれることを頑張ります。
また、ご連絡します。ありがとうございます。

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知足です。12月3日、福岡青年会議所(→HP) が主催する「朝倉のあの日と今 講演会/ 防災体験型シミュレーション」に登壇、参加しました(上記チラシ)。青年会議所(Junior Chamber :JC)とは、全国701の地域における約4万人の青年経済人(40才以下)によって組織された団体です。様々な企業の中で活躍している若手が、垣根を越えて、横断的な奉仕活動を企画実行しています。今回は前田龍太氏(朝倉市役所)、里川径一氏(あさくら観光協会)、望月文氏(杷木ベース)が、豪雨災害当事者としておはなしをしてくださいました。地域外からどう関わるかという部分を私がお話させていただきました。
 今回幹事をされた福岡青年会議所のメンバー(小林さんをはじめとするWAY和同期会)は、驚くほどの情熱と誠意をもって企画・実行されていました。

 まず、ご縁はメンバーの草野さんが朝倉市役所を訪れた際、SAL発行の「かたり」→HPを目にされたことでした。私共が願っていたことですが、まさに冊子に端を発した新たな創造活動を始めてくださったのです。本当に嬉しかったです。

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 手作りの朝倉の災害倒木の桜材コースター、被災地調査をまとめたポスター、朝倉産の農産物(林俊則さんご夫妻の農園)による味噌汁とおにぎり、防災ワークショップ(安否確認、ロープワーク、救助シミュレーション)。どれも丁寧に準備されており、参加していて楽しく、とても有意義でした。集まっている方々の前向きなエネルギーやあたたかな真心に始終感動しておりました。
 本当に素晴らしい取り組みでした。皆さま、大変お疲れ様でした。

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福島県の支援先であるたんぽぽサロンの永野美代子さんより、お野菜の御礼をいただきました。永野さんからのお言葉は、私や関係者の心に明るさと勇気を与えてくれるものです。私たちがエンパワーメントしていただいている、と言っても過言ではありません。青年会議所のフォーラムでも、「福岡エルフの木」の活動を紹介したところでした。

知足さま

こんばんは。ご無沙汰しております。
いつもお野菜をありがとうございます。
今月も新鮮な有機野菜に感激しております。
生産者のお一人ずつのおなまえを目にするたびに、遠く離れていても 繋がっているこのご縁をうれしく思っています
今回は届いたのが金曜日だったので、利用者の乳幼児を子育て中のママに加えて、たんぽぽサロンのスタッフにも配布させていただきました。
たんぽぽサロンのスタッフの半数が震災当時、たんぽぽサロンの利用者でした。
みんなで野菜を使った献立を考えて調理し
ランチパーティーに参加していたかわいい子どもたちは、8年を経過して現在、中学生や小学生の高学年になっています。

親御さんたちが、「負けるもんか」と、明るく前向きにこどもに向き合う時間を経て、みんな素直にのびのびと育ってきています。
育ち盛りのこどもたちが、親の一生懸命調理した食事を「食べる」ことで、幸せを感じ心身ともに、さらに成長することを願っています。
すみません。今回は画像なしですが、親子の笑顔を私はうれしく見守っています。

ご支援いただいた皆様、ありがとうございました。宅急便が届くと 遊びに来ているこどもたちと一緒に 箱を開きます。
その時のこどもたちの目が輝いていて、とてもかわいらしいです。

       たんぽぽサロン 永野美代子










【福島県いわき市 NPO法人 Commune with助産師、草野祐香利様】

 知足です。2011年5月から野菜送付支援をさせていただいている「コミューンwith 助産師」代表の草野祐香利さんより、見事な梨をいただきました。直径が15cm近くもあるものもあり、その大きさにびっくりしました。ご親戚の方が作られているそうです。みずみずしくてとても美味しかったです。久しぶりにお電話でお話しできて嬉しかったです。本当にありがとうございました。


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【福島県白河市 NPO法人 たんぽぽサロン、永野美代子様

 いつもあたたかなお便りを送ってくださる「たんぽぽサロン」の永野美代子さん。永野さんや草野さんには、愛と優しさ、そして何かを守る強さを感じます。福島の状況についての永野さんのお言葉は胸にささり、深く考えさせられます。お子様やお母様の笑顔、みているこちらも微笑んでしまうほど素敵です。永野さんからのお便りを転載します。

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知足さま 
 福島県白河市たんぽぽサロンの永野です。
 ご連絡が大変遅くなり申し訳ありません。  8月9月と熊本からお野菜が届いています。  8月はお盆中でたんぽぽサロンも初めての長期お休みにしたため お野菜を受け取るのに手間取りましたが 配達の方のおかげで、私の自宅に数日後に転送ししていただけましたので 私から、たんぽぽの利用者さんで小さなお子さんがいる方を中心に 配布させていただきました。皆さん、とても喜んでいただきました。そして、台風のことなどで九州も大変な中、申し訳ないやらありがたいやら。 「こどもたちがおいしく食べてもらえるならそれが一番」とお母さんたちには お伝えしました
  そして…今回の千葉の被害の大きさに心が痛み、言葉を失います。 9月の野菜が届いてすぐの各地での台風被害だったので 少しでも復旧してからこのメールを書きたいと思っていましたが 今だ断水も続いている場所も多く、現実は厳しいことをテレビの報道で知り、 被害にあわれた方々の涙を見るたびに哀しい気持ちになります。 自然の恐ろしさ、そして、大切さを また突きつけられている想いです。
    日本中、大変なことになっています。 台風が来るたび、九州も心配になります。 全国各地の自然災害の様子を見るたび 微力な私たちに何ができるのか途方に暮れてしまいます。
 福島の私たちは、口を閉ざしてしまいそうです。 なかったことにならない福島の問題に対して、 言ってはならない気持ちになります。 実際ママたちは、その部分にふたをしているように見えます。 「いろんなことに負けないで元気で頑張る」の一言なのかもしれません。  私に今できるのは、目の前の赤ちゃんたちが健やかに育つように この子たちの未来に希望が持てるように 丁寧な活動を続けることと信じ、頑張りたいです。
 外で遊ぶ機会を意識的に作ったり、親子が笑いあえる場をこれからも 大切にしていきたいです。  お野菜は、毎回、こどもたちが好きなものを選んだり ママたちが 新鮮な野菜、今夜食べようと選んだり たんぽぽサロンのお昼の時にみんなに食べたりしています。  ありがとうございました。 できることなら 今もなお、不安が続く皆様に届けたい気持ちです。  画像を二枚送りますね。  生産者の皆さま、いつも本当にありがとうございます。 添えられたペーパーもみんなでいつも楽しく読ませていただいています。                        
 写真を送ります。かわいいです。お母さん達から「ありがとうございます。いつもおいしく食べています。たくさんの方々が遠くから応援してくれていることが伝わってきて嬉しいです。」とメッセージです。         
たんぽぽサロン 永野美代子














知足です。

 東日本大震災から8年目の3月11日の朝が明けました。私たちの意識を、根底から覆すことになったあの日。私たちの行動や社会の仕組みは、前に進むことができているのでしょうか。

 昨年の11月に、支援先の福島の永野さん(たんぽぽサロン)からいただいたメッセージを以下のページに記載しています。子育て中のお母様たちの声を届けてくださいました。

http://elfinfukuoka.blog.jp/archives/78228827.html

  • 3/11の夜に永野さんよりメッセージをいただきました。このページの下部に転載させていただいています。
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🔷 放射線の問題は終わってなどいないです。だって、震災前に決して戻れることはないんです(中略)。味わわなくてすんだはずの想いを子どもにさせてしまったことは消えないです。

🔷  福島県は決して復興はしていないと思います。ただみんながそれにあえて触れようとしないだけであって、放射線に対する今後の不安が無いわけではありません(中略)。「福島県出身」というだけで、レッテルをはられて嫌な思いをさせられたり、もしかしたら結婚する時に問題視され、差別?される可能性もないとは限らない…特に娘に関しては出産して無事に健康な赤ちゃんが産めるのか?何か影響は無いのか?など…大げさかもしれないが、どうなるかは誰も分からない…と考えてしまいます。震災があった事で何の罪もない子ども達の未来が、思いもよらない悪い方向に進まないことを願います!
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 問題は、現在進行形である復興を、さも完結したように錯覚し、意識の外に追い出してしまうことだと思います。「あたりまえの毎日」を取り戻すことに、いまだ大きなエネルギーを必要としている方々がおられるということ。そして、自らも「(被災する)可能性としての当事者」であること。今一度胸に刻みたいです。



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 2019年1月に逝去された哲学者・梅原猛の対談「 3.11後を生きる君たちへ~東浩紀 梅原猛に会いにいく~」がNHKで再放送されていました。

 震災後の私たちは、どう生きていけばよいのか。梅原猛は政府の復興構想会議に参加し、現在の文明のあり方を問うたそうです。「この災害は天災であり、人災である。そして『文明』の災でもある。原発を使って人間の生活を豊かにし便利にする、そういう文明が災にあった。今、文明が裁かれていると思います」これを、真っ向から政治に対して発言している彼の姿に、尊いものを感じました。

 対談の中で、私の先祖である修験者たちが大切にしていた考え方が紹介されていてハッとしました。それは「草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしっかいじょうぶつ)」というものです。木や石にも魂が宿り、成仏をめざしているという考え方です。私がよく耳にしていたのは「山川草木悉皆仏性(さんせんそうもくしっかいぶっしょう)」というもので、あまねく自然界に魂が宿っているという認識についての言葉でした。 この考え方を修験道関係の論文で引用しようと思ったのですが、仏教語大辞典では「中陰経にいうといわれた偈(げ)の一部だが、平安期に口伝法門系(修験)で偽作されたものだろう」と書いてあります。私としては修験以前の縄文期から、森多き日本に根付いていた思想だと思っています。

 梅原猛は「植物中心の共存思想」に人類はシフトしていかなくてはいけないと主張していました。人間中心主義:自然界は数値におきかえ支配できるとしたのデカルト以降の考え方から人間は間違った、というのです。また永劫回帰(「あらゆることは無限にくりかえされる」というニーチェの思想)を日本的なものにひきよせて語っておられました。これは四季の変化をくりかえす日本の環境から生まれ、共有されてきた感覚です。ずっと先の子孫が自分と同じようにセミを虫網でとれるようにと、永遠に繰り返されるものを感じながら、いまやるべきことを考えるというものです。人間の時間のスパンを越える時間軸で社会をデザインする際、想像力の起点となるものは、やはり植物や水などの自然物なのです。

 エジプトが太陽と水の恩恵を感じ神格化したのは、「農業」が中心だったからだと彼は話します。自然と共存する思想を、文明が取り戻すこと。それが3.11後の私たちの生きる道だと。「一粒の麦死なずば」(だれか一人にでも届いたなら続いていく)という梅原猛の最後メッセージを、いまこそ真摯に受け止め、行動していきたいと思いました。

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 毎年、3月に寄付をしてくださる花崎望さんご夫妻がおられます。今年も私たちにとっては大きなご寄付を賜りました。正直申しますと、現在寄付はほとんどない状態なので、花崎さんのご厚意は大変ありがたく思っています。心より感謝申し上げます。現在、熊本震災支援もかねて、熊本の有機栽培野菜を福島の4か所に毎週送付しています。今後、寄付が底をつくと、それを継続することが難しくなってしまいます。

 災害直後、新聞社から取材を申し込まれた際「3年続けられたら取材してください」と断ったことがありましたが、皆様のおかげで8年も続けることができました。8年たったからこそ、現在進行形の復興のあり方を発信できるのかもしれません。できるかぎり続けていけたらと思います。

 現在、九州北部豪雨災害の被災木で、英彦山の守護童子を制作中です。その一躰(たい)の足とおなかの部分について、花崎さんのお子様のお写真を参考にさせていただきました。ありがとうございました。

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*3/11の夜、福島県白河市の永野さん(たんぽぽサロン)から、メッセージが届きました。被災地の当事者の方々が、関連する報道をみる際に沸き起こる思い、想像するにあまりあります。永野さんからの言葉を真摯に受け止め、つないでいけたらと心から思いました。

【NPO法人子育て環境を考える虹の会たんぽぽサロン代表・永野美代子様より】

 毎月、お野菜を親子に送るためにご尽力いただきありがとうございます。2月も野菜が届きみんなで喜んで受け取りました。写真を撮り忘れてしまいました。ご連絡が遅くなり申し訳ありません。生産者の皆さま、ご寄付をいただいた皆様に感謝いたします。


 今日は、3月11日。震災から8年が経過しました。3月が近づくにつれ、やはり気持ちが落ち着かなくなる私がいました。そしてこの数日は震災関連のテレビ番組もいつも以上に増えてきます。今朝も8年過ぎた今の福島の様子を映し出す県内のニュースが続いています。

 テレビ画面の中で笑っている人、ここまでどんなに苦労してたくましく生きてきたんだろう…テレビ画面の中で涙をこぼしている人、ここまでどれほどの悲しみを背負ってきたのだろう…テレビに映っているのは、その人のほんの一部分だけ。言えない見せない辛さをたくさん乗り越えようと頑張ってきたのだろうと思います。そして、その後ろ側にどれだけの人が今現在も苦しんでいるのだろう…そう思ったら、あの時に生かされた自分にここまで何ができてきただろうかと思います。

 たんぽぽサロンで「8年をあっという間だった・・」と話すお母さんたち。8年前は、結婚していなかった人もいます。学生だった人もいます。結婚、出産、子育てと夢中に過ごしてきたのは今、就学前のこどもたちの母親たちです。震災の時に子育て真っ最中だった現在小学生、中学生の母親たちとは少し感覚が違うかもしれません。が、3月11日の恐怖・不安は今もまだ忘れてなどないのだとあの日のことを語るときに見せる彼女たちの表情からすぐにわかります。

 私にとっての8年は、とても長かったです。数十年分、必死に走ってきたように思います。あのころは、「どうしよう どうしよう」とおろおろすることばかりでした。一人ではたっていられなくて支えてもらっても崩れ落ちそうな気持の中、頑張ってきたように思います。少しずつ息切れの時期もありました。もっと辛い思いをしている福島県人がいると思うたびに自分の弱さを責めて、燃え尽きてしまいそうでした。

 でも、この苦しさの中で県外からたくさんの方々に応援していただいたから今の私があります。たくさんのつながりができたから頑張ってこれました。こどもたちの笑顔と頑張っている親たちがいてくれたから育ちあうことができました。 これからも「ひとりじゃないよ」と言い続けながらやれることをやっていきます。「どうしよう」と思ったら「じゃ、こうしてみよう」「何とかなる。何とかする。やるしかない」と未来に向けて頑張っていきたいと思います。

 日本中の方に、まだ原発問題は収束していないこと除染した汚染された土の入った黒い袋は増えるばかりなこと放射線物質は見えないから不安なことまだ、避難中の親子がいることなどなど知ってほしいなぁと思います。復興という言葉ばかりが先行して終わったこととして忘れ去られてほしくないなぁと思います。

 雨が降ったり地震があったりすると 真っ先に原発が心配になり不安になり、ガソリンや水や携帯充電が気になってドキドキしてしまうことが ずっと8年続いてきました。この先もきっとそうでしょう。そんな中でも、人間の持つ知恵と自然の持つ治癒力を信じてできることをしていきたいなぁと思います。 今日が、穏やかで何事もなく「普通で」静かに終わることが出来れば 十分に幸せです。明日から、また 元気に歩きだします。大人の責任として 頑張っていきたいと思います。

 長々と書いてしまいました。3.11の日には、私は、震災関連のテレビを見たり、ネットニュースを見るのが辛いです。明日の朝、笑顔で迎えられるように静かに早めに休もうと思ます… この8年間、変わらぬご支援本当にありがとうございます。励まされてばかりです。このご縁に感謝して、恩送りしていきたいです。


3.11に知足さん、九州の皆様に感謝をこめて

NPO法人子育て環境を考える虹の会たんぽぽサロン代表・永野美代子





知足です。福島の永野さんより、思わず笑顔になってしまう陽だまりの中のお子様達のお写真と、深く考えさせられるお便りをいただきました。実は九州北部豪雨災害の復興支援(11/10)(復興の庭活動報告)の取組みの中で、福岡エルフの木の活動を紹介したところでした。福島など被災地の思いを感じ、寄り添い続けること、愛と尊敬を送り、意識を継続させる仕組みが必要であることを話しました。この活動の意義は、みなさんの今を伝えることです。永野さんとの信頼関係の中で話してくださった、福島のお母様たちの声を、お伝えします。


 知足様

こんばんは。福島県たんぽぽサロンの永野です。
今月も新鮮な野菜が届きました。
箱を開く瞬間も、嬉しいですし、野菜に添えられた、生産者の皆様からの調理の仕方が書いてある野菜のご紹介文もとても楽しくみんなで見ています。
今回は、みかんがはいっていてみんなで喜んで
お昼の時間に食べました。写真を撮ろうと思ったら、もう食べちゃった後でした。
ママ達も「皮が薄くてとても甘くて!びっくりした!」と、とても美味しくいただきました。
土付きの大和芋もママたち喜んでいました。
他の野菜もみんなで分けて持ち帰っていただきました。
みかんを見つけた途端に大はしゃぎで、嬉しそうなお子さんのお写真を送りますね。


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こどもたちの笑顔を見て大人たちもみんな笑顔になりました
ご支援くださった皆様に、心より感謝いたします。

実は先日、静岡県に行って保育士・保護者向けに講演をしてきました。
その中で、やはり震災当時のことを振り返りつつも、今現在の母親の気持ちについても話しをさせてもらいました。

一部ですが…ここに添付いたします。
良かったら、読んでみてください。

             たんぽぽサロン
               永野美代子

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7年半が経過した福島の状況
 当時、生まれた子どもたちは小学1年生。
 当時、2,3歳だった子ども達は小学4、5年生。
 当時、幼稚園生だった子ども達は、小学校6年生、中学1年生になります。
今の福島のことは、もう全国で報道されることは少なくなってきていると思います。
でも、いまだ避難中の親子がいます。
7年以上が過ぎた今も、大きな傷付きの中で、一生懸命子育てをしています
 
そして、避難したかしないかにかかわらず、震災当時、子育てするなかで
緊張と不安で泣いていた福島の母親たちは子どもたちを守ろうとするためにできることをそれぞれの立ち位置で考えて真剣にやってきました。
普段は気にしないようにして前向きに生きようとする親がたくさんいます。
 
数日前に、震災当時、たんぽぽサロンに遊びに来ていた2歳~5歳だったお子さんのお母さんに
「震災から7年半過ぎて、放射線の不安を含めて、福島は復興したと思いますか?
あの時のこどもたちが7年育ってきて、心配はありますか?」と
思い切って聞いてみました。少したってから戻ってきたメールにはこう書いてありました。

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🔷 放射線の問題は終わってなどいないです。
だって、震災前に決して戻れることはないんです。
(二年に一度の)甲状腺ガンの検査をする度に揺れて、検査結果の封筒を開くのがとても不安で辛いです。
この検査は必要だと思うけれど震災さえなければ味わわなくて済んだはずです。
もしも、何か異常がみつかった時に因果関係が認められるのかも心配です。
そして、7年前に一番のびのびと遊びたいときに、何もわからない子ども達に
あれもダメこれもダメと、たくさんの制限をしてしまったことが申し訳なくて
あのときの自分がしたことの影響を考えてしまうことがあります。
味わわなくてすんだはずの想いを子どもにさせてしまったことは消えないです。


🔷  福島県は決して復興はしていないと思います。
ただみんながそれにあえて触れようとしないだけであって、放射線に対する今後の不安が無いわけではありません
今のところ、子ども達には身体的、精神的な部分で目に見える大きな影響は出てはいませんが、
これから子ども達が成長していく中で、もしかしたら何らかの形で出てくるのではないかと考えると怖いです。
「福島県出身」というだけで、レッテルをはられて嫌な思いをさせられたり、
もしかしたら結婚する時に問題視され、差別?される可能性もないとは限らない…
特に娘に関しては出産して無事に健康な赤ちゃんが産めるのか?何か影響は無いのか?など…大げさかもしれないが、どうなるかは誰も分からない…と考えてしまいます。
震災があった事で何の罪もない子ども達の未来が、思いもよらない悪い方向に進まないことを願います!
 

🔷 復興したかどうかと、聞かれれば何を基準に判断するのか分かりかねます…
あの事故がなければとは、思いますが、
今の全国各地の異常な災害状況を考えれば、いつまでも被害者では、いられないとも思ってます。
私は、福島の子どもたちに対して、差別のない社会であってほしいと、皆さんにはお願いしたいです。

**********
 
皆さんにこの親の想いを伝えることも 私の大きな役割と考えてご紹介しました。
私が聞いたので、伝えてくれたこの思いは彼女たちが口にすることはまずありません
こどもたちの前ではそんな不安など全く見せずに朗らかに笑って
元気に日常を過ごしています。
お母さんだって泣きたいときはあるはずなのに、こどもを不安にさせないように振る舞う姿は 以前にもましてたくましいです。
そんな親もまた支えていきたいと思います。
(永野美代子)


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知足です。
お知らせです。
九州北部豪雨災害復興支援として行う
10/26の「黒川復興ガーデンのチラシ」(二つ折り)ができました。
禅僧で多摩美術大学教授の桝野俊明先生をお呼びして、禅庭の講演と作庭ワークショップを行います。
その他いろいろ関連企画もまとめたチラシです。以下はPDFです。

興味のある方は以下のソーシャルアートラボのHPから申し込まれてください。


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10/7、志賀島で子供たちと行う
砂浜ワークショップ(海プロジェクト)のチラシもできました。


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先月、福島の支援先の一つであるたんぽぽサロンの永野さんより、丁寧なお便りをうけとっていました。2018年は、西日本豪雨、台風21号、北海道地震と大きな災害が続きました。これを受けて、たんぽぽサロン宛の野菜を他の被災地に送ってほしいという申し出でした。
私も被災地に届けたいという気持ちは大きいのですが、、。熊本地震、九州北部豪雨災害の際は福岡にいるからこそ支援できました。物流や受入先の体制を鑑みて、今年はすぐに動けない状況です。永野さんには、以下のようなメールを送りました。


知足です。
8月にいただいていたお便りのお返事が遅れ申し訳ございません。永野さんたちのお気持ち、とても理解できます。

でも、よろしかったらこのまま受け取っていただけると、私どもは嬉しいのです。

といいますのは、この資金は、東日本大震災の際集まったものです。それらは、
「福島の方々に送ってほしい」という寄付者の方々のお気持ちがのっているお金なのです。

次に
これは、「支援を長く続け意識継続する」という目的があります。
いま、被災している方々にとって
災害があって7年後(東日本大震災)、2年後(熊本震災)、1年後(九州北部豪雨災害)の「意識が続く未来」を提示し、希望を与えると思います。
次々に支援先を変えることは、逆のメッセージを与えてしまうような気がします

三番目に
熊本震災、九州北部豪雨の際、わかったことなのですが避難所で、外部からの生野菜をつかって炊き出しをすることは衛生上難しいのです。
なのでお弁当や乾き物が中心になってしまいます(避難所の方々にとってはつらいことですが)
キッチンカーなど、現場で煮炊きする団体は、受け入れられていました。

4番目に、郵送手段です。九州の災害の際は
陸路で移動できましたので、手渡しで支援物資を運ぶことができました。
しかし、西日本豪雨、台風21号、北海道地震において物資を動かすことの難しさを感じています。そのため、すぐに受け入れ先を見つけることが難しいのです。

最後に
(福島の支援先のひとつ)郡山市の仮設住宅への支援も行っていますが、ここは、高齢者や障害を持つ方などがおられ「栄養不足」が深刻化しており先方から野菜供給の要請がきました。
できればこのまま続けたいと思います。

永野さんが、とても優しいお気持ちから
辞退されたいとおっしゃっていることは重々承知しております。
しかし、熊本有機の会のみなさん(現在、熊本の野菜を福島に送っている)は、福島の方々に喜んでいただいていることが支えになっています。
特に、たんぽぽサロンのご報告は素敵なものばかりで、幸せを与えてくれています。どうぞ、このまま
(寄付金の底がつくまでですが)
続けさせていただければ幸いです。


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このメールを受け、
永野さんからは、御礼のお言葉と
スタッフと再度協議します、とのお返事がきました。ありがとうございます

(永野さんより)

知足さま

おはようございます。福島県の永野です。
今朝も、北海道の現状などをテレビで見て
7年前のことをいやでも思い出しています。
被災された方々のことを思うと胸が痛みます。
そして、
東日本大震災の教訓は生かされていたのかと悲しくなります。その場になってはじめて気づくこともたくさんあるのだろうなぁとしみじみと思います。
余震の不安、食べ物が消えてく不安、
携帯がつながらない不安、情報が閉ざされた不安。忘れられないです。

今回は、思ってもみなかったご連絡ありがとうございました。
こんな時にも 福島を忘れずに思ってくださっている方々が
いることに 感謝の気持ちでいっぱいです。
実は、野菜のご支援を辞退した数日後にもいつもと変わらず野菜が届いたんです。
スタッフ、利用者の皆さんが とてもいただけないと言って
一人のママが「私、これを買いますから募金活動に…」と言ってくださって
次々に野菜と引き換えで「気持ちです。野菜はありがたくいただきます」と募金してくださり額は3000円以上にもなり、そちらは、すぐに広島で避難中の親子の支援しているかたに
送金させていただいたのです。本当にうれしく思いました。

今回の内容を何度も読み返しています。とてもありがたいです。
そのうえで スタッフや利用者の親子の皆さんが「申し訳ない」とか「悪くてもらえない」という気持ちにならないように充分配慮しながら、前向きに考えさせてもらいたいと私自身は 考えています。
そして、この数年間、野菜をいただくばかりで
お礼を何かしなきゃと思う私がいつもいます。
報告のメールだけでいいのかな…。以前のようになかなか調理できずに手渡すだけでいいのかな…。とも感じていました。

九州、広島、大阪、北海道と自然災害が続く中ですので、子育て中の母親たちが
「ありがとう。うれしい」と喜んで受け取れる体制がとれるよう
スタッフとも話してみたいので数日お時間ください。

本当にありがとうございます。
人の命に代えられるものなど何もないのだなぁと思います。
生きることは食べることですものね。
福島で他地域のような災害があれば 今度こそ日本は滅亡だと思っています。
そして、震災後の放射線問題は、福島特異な苦しみで
まだ解決していません。
その苦しみを今もなお忘れずにいてくれる皆様に心から感謝しています。その気持ちを受け取れてうれしいです。ありがとうございます。

いただいたメールを今週のスタッフ会 議でみんなに読んでもらいます。
お待ちください。

         たんぽぽサロン
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(2通めの永野さんのメール)

知足さま

こんにちは。お世話になります。
本日、スタッフ会議でいただいたメールの内容などをスタッフに伝えました。
みんなで、そういうことであれば
「気持ちよく受け取りましょう」と意見が一致しました。
「有機野菜のあんなにいいお野菜をいただけることは
感謝ですよね。ママ達もきっと喜ぶし、こどもの身体にも有難いことですよね。」と口々に話していました。

仲介役でいろいろな調整を担っていらっしゃる知足さんのお立場も
みんな心配してしました。どうぞ、ご無理なさらずによろしくお願いいたします。

そして、会議が終わって一時 間後に
お野菜が届いてびっくり。

ご辞退したことを知っている
利用者のママ達もびっくり。
事情を話したところ
喜んで持ち帰っていただけました。
ありがとうございました。
なんだか、玉手箱みたいです。
1歳児もちゃんとわかっていて、自分で野菜を選んでいて
みんなで大笑いしました。

ありがとうございました。
スマホから写真を送りますね。
トマトは、お昼にみんなで食べました。
あまりに食べるの早すぎてトマトがよく見えませんが
とても美味しかったようです。

メッセージの掲載については
お任せいたします。大丈夫です。
また、ご縁がこのような形で繋がれたことに
感謝いたします。

           たんぽぽサロン代表

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